ニュース

親子断絶と孤独死

わが国では、年間約3万人が孤独死している。 (中略) 「ご遺族である弟さんにお話をお聞きすると、故人様は、離婚後、子供と離れ離れに暮らしていた寂しさから、さらにアルコールに溺れるようになったみたいなんです。弟さんも、故人様と喧嘩してからずっと疎遠になっていたようで、誰も頼る人はいなかったみたいです。 僕も一度、離婚しているので、子供となかなか会えない辛さは、人ごとではないんですよ。故人様の過去の切なさと寂しさを思うと、胸が締めつけられました。故人様のケースだと、もし家族が同居していたり、頻繁に訪ねてくる人がいれば、病院に搬送されて、一命を取り止められたかもしれないと思いますね」 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190609-00285536-toyo-soci これは女性のケースですが,我が子に会えない辛さに男女の区別はありません。 親子りんくす@熊本が定期的な交流会をしているのも,このような不幸を少しでも減らしていければと思っているからです。 離れて暮らす子供との関係でお悩みがあれば,交流会は参加自由ですので,まずはご連絡をいただけたらと思います。 ... 続きを読む | Share it now!

子どもに会いたい…離婚や別居で親が求める面会調停、過去最多 背景に高まる父親の育児意識

沖縄県の面会交流に関するニュースです。 那覇家裁によると、2008年に78件だったのが、10年後の17年は約3・2倍の258件となり、過去最多となった。 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/379362?fbclid=IwAR1VHtbpQ3pDQC-33vGaBoCRx0mqU4Reu2hq70LrS4o0bTC3nt6Mldyu5Qg ただ,親が子に,子が親に会うのに,調停や審判が本当に必要なのでしょうか? 離婚時の親権者判断において,子どもと別居親との交流に寛容なほうを親権者として好ましいとする考え方を,「フレンドリー・ペアレント・ルール」といいます。 これが徹底され,別居親が頻繁かつ定期的に子どもを触れ合えるように,同居親が配慮できるのなら,わざわざ裁判所で申し立てる必要はないはずです。 また,このような調停が必要になってくる原因に,突然に子を連れ去って一方的に別居する問題もあります。 最近,このような行為に対して刑事告訴するケースが増えているようですが,婚姻中は共同親権状態なのですから,子を自らの所有物のように扱う人がいることが,子の連れ去りや,面会交流に関する調停をしなければならない原因になっているように思えます。 なお,親とは言え,子に害を及ぼす恐れがある場合は,親子の交流を制限する必要もあります。 しかし,調停や審判をした場合でも,その後の面会交流に特段の支障がない場合が多いようですので(少なくとも親子りんくす@熊本で聞いている状況では),やはり多くのケースでは,不当に親子の交流を制限しようとする側が子を監護していることが,問題の根本原因だといえるでしょう。 ... 続きを読む | Share it now!

DV認定、元夫が逆転敗訴 高裁「面会妨げた」認めず

虚偽DVについて争われた裁判で,警察が虚偽のDV申告を認めたため,子どもに会うことができなくなったと,原告は元妻と県に慰謝料を請求していました。 一審は原告の主張を認めましたが,控訴審は原告の逆転敗訴になりました。 永野裁判長は判決理由で、愛知県警への相談状況などから「元妻が暴力を受けたと一応認められる」と指摘。DVの申告は面会の妨害が目的だったとはいえないと判断した。さらに「被害者を迅速に保護するDV防止法の趣旨に鑑みれば、県警は加害者とされる男性に対する法的義務を負っていない」と述べ、男性の主張を退けた。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40702060R30C19A1CN0000/?fbclid=IwAR1q-OE8-G29IBK0tCV_MyEeiUS158dqDi3J-N039fi6Tpg0sNZbsKTr6Eg この判決では,警察への相談状況からDVがあったとしていますが,悪意があれば,事前に警察に相談してDVを捏造しておくことは可能なのですから,この判決理由には違和感があります。 それに,「元妻が暴力を受けたと一応認められる」と,“一応”とは何なんでしょうね。 よく「悪魔の証明」で言われるように,不存在の証明は困難なのですから,存在を主張する側に立証責任は生じます。 そうすると,元妻は容易に捏造可能な警察への相談しか証拠を出せていないのですから,証明力が弱いと言わざるを得ません。 また,DV防止法の趣旨が被害者を迅速に保護だとしても,虚偽DVなら,虚偽DVで加害者とされたほうこそが,本当の被害者です。 DV防止法が悪用され,虚偽DVによる被害者が生み出されることこそが,DV防止法の趣旨に反すると言うべきでしょう。 ... 続きを読む | Share it now!

「離婚しても私はパパ 単独親権は違憲か、最高裁が判断へ」

朝日新聞の記事です。 【東京都内の40代男性は10月、妻と親権を争う離婚訴訟で共同親権を求め、最高裁に上告した。「一方の親から親権を奪うのは法の下の平等を定めた憲法14条に違反する」とする異例の主張だ。】 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181203-00000005-asahi-soci&fbclid=IwAR0D0eaKvKQF4tXsZh9k-PXnF0HoNBdqKlxb7MGBt5k68OYUfkkVE4WSqeE 日本では婚姻中は共同親権状態であるにもかかわらず、一方的な子どもを連れ去っての不同意別居をしてもあまり問題視されていません。 このような行為は、子どもに対する親権を侵害する違法行為になるのですが。 また、一方的な子どもを連れ去っての不同意別居後、正当な理由なく子どもを他方の親に会わせないといった、連れ去り後の引き離し行為という問題もあります。 このような子どもの利益に反する行為を抑止するためにも、婚姻中の共同親権の権利を明確にすると共に、離婚後も親としての子どもに対する権利を、共同親権として明確にする必要があります。 そもそも、別居や離婚をすると、親であるにもかかわらず、調停や審判を経ないと子どもに会えなくなることが、社会常識に反しているというべきです。 「裁判所の決定がなければ子どもに会えない」 ではなく、 「裁判所の決定がなければ子どもと別居親の交流を妨げてはならない」 とすべきでしょう。 ※追記 記事のタイトルが【離婚しても双方に親権を 「憲法違反」父が最高裁に上告】に変更されたようです。 ... 続きを読む | Share it now!

共同養育と子の発達

福井大学子どものこころの発達研究センターの友田明美教授によると,共同養育者の数が多いほど子供の成育機能,ワーキングメモリー,情動に関わる領域のネットワークが発達しているということです。 https://vpoint.jp/education/124880.html 日本は離婚後単独親権制度であり(実質,別居後単独親権制度ともいえる運用になっています),裁判所が認める別居・離婚後の子と別居親の交流は,月に1,2回程度と貧弱です。 実の親子関係でもそうなのですから,別居親側の祖父母や親族といった関係になると更にひどく,断絶されていることも少なくありません。 しかし研究結果として,そのような本来は子どもに愛情の注いでくれるはずだった相手との関係を断絶することは,子どもの福祉に反する行為ということになります。 このようなことは,研究結果を持ち出すまでもなく,常識的に考えても当然のことと思うのですが。 そうすると,子どものためには,共同養育に積極的で寛容な者が親権者になることが好ましいということになります。 裁判官や家裁調査官には,このような根拠に基づいた判断をするようにしてもらいたいものです。 ... 続きを読む | Share it now!